大峯奥駈道分割縦走 その2

11/2に大峯奥駈道に行ってきました。
前回から約1年。コロナのお陰で延び延びになっていましたが、ようやく2回目を敢行。
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飛び石連休の中日、お天気は生憎の雨。平日、雨ということで、登山客はほとんどいませんでした。今日もいい天気です。この連休で天気が崩れたのは昨日だけ。今回も雨男ぶりを発揮してしまいました。

装備

ザックは今回は、RaidlightのResponsiv24にしました。予報が午後から雨ということで、雨具を含めて装備が多めになったため、容量の大きめのザックにしました。ただ、Raidlightのザックは前の部分のポケットが少ないので、ウェストバックも併用して行動食などはそちらに入れるようにしました。
また、給水用として今回はサロモンのハイドレーションパック1.5Lにしました。前回サロモンのソフトフラスク500ml2つでちょっと不足気味だったので、今回は少し水分を多めに持っていきました。それでも、下山前には全部なくなってしまい、結構ギリギリの感じでした。途中で水場があったのでそこで汲んでおけばよかったと思っています。その時は重くなるのが嫌だったのと、足りるだろうという思いでスルーしてしまいました。
服装は前回とほぼおなじ、上はアンダーがバーグハウスのメリノウールロングシャツ、ミッドレイヤーとしてファイントラックのフロウラップ、雨具にコロンビアのレインウェア。コロンビアのレインウェアはオムニテックという蒸れにくい素材を使っています。今回、雨の強くなった後半に着ましたが、確かに蒸れを感じることは少なかったです。ただ、フードを被るとちょっと蒸れる感じがしたので、フードはかぶらず帽子で雨を防ぐようにしては走りました。
下は、アンダーがファイントラックのスキンメッシュブリーフ、それにC3fitのインパクトエアーハーフパンツ、ズボンはモンベルのトレイルランナー。ファイントラックのスキンメッシュはさすがの優れもので、ゴール後に着替えたときにほとんど濡れていなかったです。雨具としてウィンドブレーカーのパンツ。Trekkinで安く買ったやつ。
それから、防寒具としてマイクロフリースを持っていきました。
ソックスがR×Lのメリノソックス。シューズはHoka OneOneのSpeedGoat4。それに、Sotoasoで買ったトレラン用の帽子。
また、今回はトレッキングポールを持っていきました。モンベルのULフォールディングポール113。結果的にトレッキングポールは荷物になっただけだった。急斜面や整備されていない踏み跡レベルの登山道だと単に邪魔になるだけで、ほとんど使い物にならない(自分の経験が浅いだけなのかもしれないが)。結局登り始めの30分ほど使用して後はザックにしまっている状態だった。
食料は、昼食用におにぎり2個。ソーセージロール3個(こちらのサイトを参考にしました)。行動食として、羊羹(井村屋)2つ。一口羊羹2つ。ブラックサンダー2つ。福豆小3袋。ポリッピー1つ。エナジージェル3つ(内一つは手作り)。結局、行動食は羊羹1つと手作りエナジージェルしか口にしなかった。傾斜が急でしかも雨ということで、常に足元に気を付けないといけないので、行動食を口にするタイミングがほとんどなかった。

出発~登山口まで

道を間違えて大幅にタイムロス

朝3時に起床。4時前に自宅を出発。家を出てすぐに雨が降り始める。天気予報では自宅近辺の雨の降り始めが9時頃になっていたので、かなり早い。嫌な予感がするがとりあえず行ってみて考えようと思った。幸い、しばらくすると雨は止んだ。近畿道、南阪奈を通って、目的の観音峰登山口休憩所に5時45分頃到着。薄明るくなっているもののまだ暗い。雨の気配はまだないし、所々青空も見える。
ここの駐車場は無料なのがよい。また、水洗トイレ、東屋もあって結構良いところだった。この近くのみたらい渓谷周辺は駐車場が有料のところが多く、しかも1時間¥300もする。一日止めたら結構な額になる。もっともこんなに朝早くは開いてないけど。そういえば、去年の吉野の駐車場は結構朝早くから開いていたな。
ここで、朝食のジャムパンとランチパックのハムを食べて、テーピングをして、トイレを済ませて6時10分過ぎに出発。
みたらい渓谷を抜けていく。

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みたらい渓谷にある滝。いたるところに滝があった。

途中で、これから向かう白倉谷方面に向かう分岐があったが、なぜかロープが張ってあった。通行止めとは書いてなかったが、朝から危ないことをするのもどうかと思ったので、素直に国道の方に下りることにした。どのみち距離はそんなに変わらない。今から思えば、これが間違えの素だったような気がする。
国道に下りたところで川沿いにさかのぼっていく。

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みたらい渓谷から降りてきたところ。

ここで、何を思ったのかずっと国道309号線沿いを走ってしまった。本当はすぐに左に分岐して白倉谷沿いを遡らないといけない。そして、上る予定のクロモジ尾の名前をうろ覚えにしか覚えていなかったので、地図を見てトサカ尾根をそうだと思ってそこに向かって走って行ってしまった。

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そそり立つトサカ尾根。これを登るのかと思ったが、間違えだということに気づいた。

トサカ尾根のふもとまで着いて、登り口がなさそうでなんか変だと思って紙の地図を取り出してよく見たら思いっきり間違っていることにようやく気付いた。仕方ないのでまた、来た道を走って戻る。往復で約3㎞。30分近いタイムロスになった。
ほぼ峡谷の出口まで戻って、分岐を折れて白倉谷を遡る。約3㎞ほどロードを走って、ようやく登山口に到着。

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クロモジ尾の取りつき部分。写真に見える木段が登り口。この後はほとんど踏み跡レベルしかない。

クロモジ尾~稲村ヶ岳山荘

ブログ等でクロモジ尾の登りは急だと知っていたが、行ってみると案の定という感じでかなりの急登だった。ここで、トレッキングポールを使ってみたが、登りが急すぎるのと、道がほとんど踏み跡レベルで下草が多く、ポールが下草に引っかかってかえって使いにくい。
始めは林業の方の作業道かと思うような踏み跡を九十九折れでたどっていく。しばらく行くとようやく尾根らしいところにたどり着いて、ここからは鹿よけのネット沿いに尾根を進む感じになる。しばらく行くと眺めの良いところに出た。

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クロモジ尾のからの眺め

紅葉も進んでいるようで、奇麗に紅葉したモミジもあった。

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紅葉したモミジ。遠くに見える。

そして、もうしばらく行くと伐採作業に使ったと思われる櫓のようなものが見えてきた。ここで、トレッキングポールをしまう。使ったのは最初の30分ほどだった。ついでに羊羹を口にして出発。

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伐採作業に使ったと思われる櫓。
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伐採された山。この淵を登り返して右手に尾根を行く。

この伐採された山と合流しそうだと思ったら、元来た尾根は行き止まりになって、地図を見ると、伐採された尾根の方に尾根を乗り換えるような感じで進むらしい。
そして、その先は傾斜が緩くなってようやくだいぶ楽になった。しばらく行くと、登山道に合流。

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登山道に合流。一応、クロモジ尾の標識がある。

合流点からすぐで稲村ヶ岳山荘に到着。

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稲村ヶ岳山荘に到着。

山荘は閉まっていた。シーズンオフだからなのか、コロナで営業していないのかどちらかわからない。
トイレは開いていた。有料トイレで¥100。小銭を持ってきたつもりで財布を見たらほとんどなくて、かろうじて50円玉と10円玉で支払う。

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稲村ヶ岳山荘の有料トイレ。水は出なかった。

稲村ヶ岳山荘~大峯山寺

稲村ヶ岳山荘でおにぎり1つとお茶を補給。ここまでの急登で結構へばっているが、まだまだ登りが続く。

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右が大峯山への道。
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途中にあったちょっと傾いた木の橋。雨が降っていたらちょっと怖い。

しばらくは、ピークを右に左にトラバースするような感じで進むので登りはあまりない。レンゲ辻の手間から登りがきつくなる。

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レンゲ辻手前から大峯山を望む。

レンゲ辻に着くと女人結界門がお出迎え。前回は、ここからガレ場降りて、洞川温泉に下山した。

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レンゲ辻にある女人結界門。懐かしい。

レンゲ辻を過ぎるとまた、急登だ。いい加減足に乳酸がたまってきているのでかなりつらい。しかも、ポツポツと雨が降り出してきた。やはり、天気の崩れが早くなったようだ。足は重いが完全に雨になる前に大峯山寺までは行きたいと思い少し急ぐ。

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山上ヶ岳手前から振り返ったところ。

急登といってもこちら側からは階段になっていて、鎖場がないだけましかもしれない。息を切らせて急登を登り切りようやく山頂手前のお花畑に出た。ここまで来ればもう山頂は目の前だ。しかし、雨が本降りになってきた。

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山上ヶ岳に到着。

山頂を過ぎて、大峯山寺の本堂に下りる。10月初めくらいには山は閉まるので、今日も当然閉まっている。ここでようやく人と会う。大きな荷物を持ったシニアの2人組だった。縦走をされているのだろうか?
どこかで雨宿りして食べ物を食べたいが、お堂の軒下くらいしか雨宿りするところがなく、腰を下ろすところもないので、仕方なく立ったままソーセージロールをかじる。

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大峯山寺お堂横の記念碑。このとき雨は本降りとなった。しばらくすると一旦やんだが、午後はずーっと雨

大峯山寺阿弥陀ヶ森

やっと奥駈道、でも登りでヘロヘロで全然走れず。

ここからがようやく奥駈道のスタート。でも、ここまでの急登に加えて、道間違いでタイムロスをしたので、さあやるぞという気持ちが湧かない。本当に疲れ切っているならここで降りてしまうという選択肢もあるにはあるが、ここで降りたら何のためにここまで来たのかわからないので、進むことにする。目指すは奥駈道出合。時刻は9:55。事前にコースタイムから作っておいた行程表見ると、コースタイムの7掛けで山上ヶ岳が10:09、コースタイムの6掛けで9:33。ただ、このコースタイムは観音峰登山口から観音峰経由で登っていくことを想定しているのでルートが違うのと、道を間違えて登山口までに30分くらいタイムロスをしているのであまり参考にならないが、とりあえず7掛けのペースだと下山したときに暗くなる想定なので、これを下回るペースになったら早めに切り上げる算段をしないといけない。とりえあす、次の阿弥陀が森まで1時間以上かかるようだとまずい。
地図でみると、山上ヶ岳はそそり立っている。登りもきついが、下りもうんざりするほどキツイ。だいたい、急な下りは危険なのでスピードが出ない。まして雨が降っていればなおさらだ。木の根や岩を踏んでいかないといけないのだが、滑るので細心の注意が必要だ。HokaOneOneのSpeedGoatはソールがビブラムなのでだいぶ助かったのではないかと思う。それでも何度も滑ってこけそうになった。
なんとか小笹の宿まで降りてきた。小笹の宿は道のわきに水場がある。奥駈道は尾根沿いの縦走路なので水場が少なく道のわきの水場は貴重である。結果論からすればここで水を汲んでおくべきだった。この時はまだたっぷりあると思っていたし、疲れていたので荷物を重くしたくなかったので補充はしなかった。

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小笹の宿
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小笹の宿の避難小屋。扉が壊れていた。

このころがつらさがピークに達していたころで、とにかく先に進んで早く下山することしか考えていなかった。
小笹の宿から阿弥陀ヶ森までも厳しい道が続く。さすがは修験の道である。ヘロヘロになりながら阿弥陀ヶ森までやってきて、女人結界門を出た。

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阿弥陀ヶ森の女人結界門

時刻は10:40。ペースとしては悪くない。しかし、地図を見るとまだまだ先は長い。とにかく下山できる行者還岳まででも、山上ヶ岳からここまでの約2倍ある。ここで悩んでいてもしょうがないのでとにかく先に進む。

阿弥陀ヶ森~行者還岳避難小屋

とにかくつらかった

雨がだんだん強くなってきて、休むところもなく、先を急ぐしかない状況。相変わらず道は険しい。しかも、笹原に出ると、笹の葉にかかっている雨がシューズに侵入してきて気持ち悪い。笹原を抜けて樹林に入るとシューズが渇いてくるのだが、また笹原にでて濡れるの繰り返し。
阿弥陀ヶ森からしばらくは下りだが、その先大普賢岳まではまた、延々と登り。一つピークを越えてはまだつかないのか、まだか、と思いながら歯を食いしばって登っていた。
11:17にようやく大普賢岳山頂との分岐に到着。

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普賢岳への分岐

この区間はコースタイムの6掛けを切っていた。
当然、ピークはパスして先に進む。
ここからは、弥勒岳、国見岳、七曜岳とアップダウンの繰り返し。とはいえ、やっぱり修験の道。そうは簡単ではない。何度も鎖場や階段が出現して、ペースは一向に上がらない。
特に厄介なのが、木の階段の下り。通常の登山道にあるような木段と違って、崖に設置してあって、しかも段が水平でないので、濡れていない時ならともかく、雨で濡れていると滑らないで降りていくのがとても厄介。傾斜が急な時は、はしごを降りる要領で降りれるが、傾斜が微妙に緩いと、仰向きになって下りる形になるので、仰向きに四つん這いになって、手を使って滑らないように慎重に下りないと行けなかった。また、崖を鎖でよこ歩きするところもあって、かなり慎重に進む必要があった。あとで地図を見ると「薩摩ころげ」と書いてあった。転んで落ちる人が結構いたのだろうか?

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国見岳近くの鎖場。この辺りから鎖場が増える。

国見岳近くの靡で休憩。座りたかったが、地面が濡れているので座るところが無い。仕方なく立って、濡れながらソーセージロールをほおばる。ハイドレーションパックの飲み物がスポーツドリンクなので、移動中はスポーツドリンクばかり口にすることになるが、この辺りでスポーツドリンクの甘味が舌につくようになってきていて、さっぱりした飲み物が欲しかった。お茶のペットボトルを1本持ってきているので、休憩中はお茶の方を取るようにしていた。

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国見岳近くの靡。

この時は、とにかく行者還岳まで行けば下山口があるのでそこまでとにかく行くことしか考えていなかった。
国見岳を過ぎたあたりで、疲労の方はピークを過ぎたのか、大峯山寺に登り切った時に比べてましになってきた。傾斜の緩やかなところでは走れるようになっていた。だが、登りはなかなか走れない。
七曜岳手前で視界が開けた。後で地図を見ると稚児泊のあたりか。

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視界が開けた。稚児泊のあたりか?

この辺りまで来ると、行者還岳が近くなってきたので、少し元気が出てきた。最後の力を振り絞るために、エナジードリンクを飲んで頑張る。
七曜岳を過ぎるとそれまでより傾斜が少し緩くなってきた。
12:50行者還岳との分岐に到着。

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行者還岳との分岐。

ここまで来れば生きて帰れると思いほっと一息。この先に避難小屋があるのでそこで休憩しつつ、どうするか考えることにした。

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行者還避難小屋。結構立派な建物。中には毛布のある部屋が2つあった。

13:05行者還避難小屋に到着。この区間はコースタイム的にはあまり伸びずに6掛けを越えてしまっていた。
避難小屋は幸い開いていたので中に入って残りのおにぎりを食べながら地図を見る。
この先に分岐があって、そこを下りれば大川口のすこし上に出ることができる。ただ、道が不明瞭というのが心配。その先は、一の垰の先に行くと、行者還トンネルの西口に降りる分岐がある。ただ、そこまで行ったら奥駈道出合まで行くのとあまり変わらない。
かなり途中で降りる方に気持ちが傾いていたが、ここまで来て途中でやめるのもどうかという思いが交錯して、結局結論が出ないまま、とりあえず先に進むことにした。
休憩のお陰か、また、このあたりからようやく普通の登山道らしい感じで傾斜が緩くなったおかげか、また少し元気が出てきた。相変わらず雨が強く降っているが、足取りはだいぶ軽くなった。
小屋のすぐ先の分岐はなんとなくそれらしきものがあったが、標識もなく、行けるかどうか怪しそうだったので結局パスして先に進むことにした。ゆっくり行ってもまだ時間があるので、何とかなるだろうと思った。

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紅葉した木を発見。天気が良いといいのに。

一の垰手前のトンネル西口に降りる下山道はちゃんと標識があった。降りるかどうか迷ったが、ここで降りてしまうと次回来るときに余分なルートが増えるので、奥駈道出合まで行くことにした。1.3kmと標識に書いてあったが、実際にはもっと遠い気がいした。
13:59 一の垰に到着。なんか井戸みたいなのがあったが結局何かわからなかった。

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一の垰

このあたりは本当に気持ちの良い登山道で、弥山、八経ヶ岳に登る登山客に人気のコースらしい。お天気が良くてもっと元気だったらもっと気持ちよかったのにと思うとちょっと残念だった。この時は、とにかく早く帰りたいという気持ちが勝っていた。
14:16 ようやく奥駈道出合に到着。

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奥駈道出合。遠かった。

この区間はコースタイムの6掛けを切ることができた。

下山

最後の最後でいいことがありました。

ここから、トンネル西口までまっしぐらに下りる。といっても傾斜が急なのでガンガン飛ばすと言う訳にはいかず、慎重に下りていく。始めからわかっていたことだが、斜面が急で足に来る。途中で、女性の2人連れに追いつく。大峯山寺でシニアの2人連れに出会ってから久しぶりに人に会った。後で、このお二人には大変お世話になることになる。
いい加減膝ががくがくになったところで、ようやく傾斜の緩いところに出た。

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降りきったところにあったつり橋。

ここまで来たら帰ったも同然と思ってほっとする。本当はそんなことはなく、延々と続くロード走りが待っているのだが。この時はとりあえず日が暮れる前に無事に下山出来てほっとしていた。

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下山口(登山口)の様子。ここから、弥山、八経ヶ岳に登る人は多い。

14:43トンネル西口の降りてきた。トンネル西口には駐車場やトイレもあって人気があることがうかがえる。駐車料金は1日1000円。みたらい渓谷よりも良心的だ。といっても、自分の車は遥か先の観音峰登山口にあるのでそこまでいかないと帰れない。
ここからのロードは7-8㎞のつもりでいたが、後で地図を見ると13㎞もあった。下り基調なので、体に負担がかからずに走れるのは良いところだ。無理をせずに走り出す。奥駈道出合から降りてすぐのところで持ってきたスポーツドリンクをすべて消費してしまったので、残りはペットボトルのお茶が1/3ほどになっていた。どこかで休憩して飲み物を補給したかったが、自販機も休憩できるような東屋もない。
しばらく走っていると左の腸脛靭帯あたりが痛くなってきた。ここまでの厳しい行程と最後の下りで膝に来てしまっているようだ。とはいえ、歩いていたら時間がえらくかかって日が暮れそうだったので。少し走っては歩き歩いては走るを繰り返しだましだまし進む。そうやって走っていると、後ろから車が一台やってきた。ちょうど道が狭いところだったので道の端によけたところ、車が止まって窓が開いた。中からよかったら載っていきませんかというありがたい申し出。しかし、雨でずぶぬれに濡れているので本当にいいんですかと聞くと、それでもOKということなので、ありがたく載せていただくことにした。下山途中で追い抜いた2人連れの女性の方だった。連休を利用して、大台ケ原と八経ヶ岳に登ったのだそうだ。足が痛くなければ頑張って走れたと思うが、足が痛くなってどうしようかと思っていたので、まさに地獄で仏という感じであった。親切なお二人のお陰でだいぶ楽に帰ることができた。この日は、朝一でミスルートをするし、雨が予想よりも早く降ってくるし、散々な目にあったが、最後の最後でいいことがあってさわやかな気分で帰路に就くことができた。
みたらい渓谷の入り口で降ろしてもらって、渓谷沿いを歩いて観音峰登山口まで帰り、16時過ぎに駐車場に着いた。途中で車に乗せてもらったおかげで、ミスルートのロスタイムを取り返して、予定よりも30分くらい早くゴールで来た。東屋で着替えて、帰路に就いた。本当は洞川温泉に入っていきたいところだったが、コロナのこともあるし、家には受験生が2人いるので我慢してそのまま帰った。
次回は、来年の春を計画しているが、ヨーロッパでコロナがまた増えてきているので、日本もまた増えてくるかもしれず、先の見通しは立たない。
とりあえず、今回は予定していた山上ヶ岳から奥駈道出合までを行くことができた。しかし、予想以上に厳しく、もう少しトレーニングが必要だと痛感した。きっと、大峯山の神様は、もっと修行してこいとおっしゃっているに違いない。