弘法トレイルで今使っているガーミンのInstinctがバッテリー切れ寸前になって、もっと長く使えるウォッチは何かと検討しました。
alasixosaka.hatenablog.com
今回は、その続きです。
前回は、Garmin、SUUNTO、Polarの3社の代表的なGPSウォッチを比較しました。その時の結論は、ガーミンのFenix7が第一候補ということになりました。
GPSの精度、電池の持ち、タフネス、地図表示可能、そして重量という総合点でFenix7が第一候補になりました。
ただ、価格が高いのがネックということで、一旦購入はペンディングということになりました。
あれから、また調べると、COROSというブランドのウォッチがあることを知りました。恥ずかしながら、このブランドは知りませんでした。
日本ではあまり知名度はないのか、価格コムのスマートウォッチにもCOROSの時計はありませんでした。
ただ、世界的に見ると、有名なブランドとのことで、特に、アスリートのアンバサダーが、マラソンの世界記録保持者のキブチョゲ選手、トレランの選手では、UTMBを制したこともある、キリアン選手など、そうそうたる面々です。では、COROSのスマートウォッチはどんなスペックなのか、前回使った表を基に比較してみました。COROSのウォッチから、地図表示が可能で、電池持ちの良い、APEX2ProとVertix2の2機種をピックアップして比較してみました。
メーカー |
garmin |
COROS |
COROS |
---|---|---|---|
型番 |
Fenix7 sapphire |
APEX2 Pro |
Vertix2 |
サイズ |
47x47 |
46.1×46.5 |
50.3×50.3 |
重さ |
73g |
66g |
89g |
画面サイズ |
1.4inch |
1.3inch |
1.4inch |
画素数 |
260x260 |
260×260 |
280×280 |
稼働時間 |
23時間 |
26時間 |
50時間 |
GNSSマルチバンド |
〇 |
〇 |
〇 |
GNSS |
GPS、GLONASS、Galieo、みちびき |
GPS、GLONASS、Galieo、Beido、みちびき |
GPS、GLONASS、Galieo、Beido、みちびき |
Fenixとの比較では、APEX2 ProがFenixより軽く、Vertix2はFenixより重いということになります。GPS関係では、ガーミンが中国のBeidoに対応していないだけで、後は、どちらもマルチGNSS、マルチバンドGNSSに対応とスペック上ではほぼ同等です。電池の持ちは、全体にCOROSのウォッチが良く、Fenixより軽いAPEX2 Proでさえ、Fenixの23時間に対し、26時間持つということでバッテリーの持ちはCOROSの勝ちのようですが、Fenixの場合はDual Powerであればソーラーチャージで+3時間となるのでほぼ互角。ちなみに、前回は書きませんでしたが、Fenix7の旧型のDual PowerでないノーマルタイプはマルチバンドGNSSに対応していません。多分発売時期の差なのかと思います(Instinct2もXとそれ以外で差がある)。また、COROSの方はソーラーチャージには対応していません。
バッテリーの持続時間は、マルチGNSSとマルチバンドGNSSの両方を作動させて最高精度にした時の時間です。
じゃあ違いは何か?
ここまで見てくると、COROSのAPEX2 ProとGarminのFenix7 Proは何が違うのか?
一つ目は、上にも書いたようにソーラーチャージに対応しているかしていないかという違いがあります。まあ、電池が持てばソーラーチャージだろうが何だろうが構わないので大きな差ではないと思います。
二つ目、地図に関しては、Garminは全世界地図がプリインストール、また、Fenix7 Proは今買うと日本版のシティーナビゲータという詳細な市街地地図が無料でダウンロードできるキャンペーンをやっています。ただ、トレイルランに関してはあまり役立たないような気がします。むしろTOPOという山岳地図を付けてもらった方がありがたい。せめてどちらか選べるようにしてくれたと思うのですが。まあ、お金払って買えばインストールできるのですが。また、Garminの方は前回も書いたように、オープンストリートマップをインストールすることもできて自由度は比較的高め。一方のCOROSの方は、こちらも全世界地図はインストール済みで、TOPOに関しては無料でダウンロードできる。どんな地図なのかちょっとわかないので評価が難しいが、まあ、どっちも大差ないのかなという気がする。
三つ目、タフさ。Fenix7はInstinctなどと同様にMIL規格というアメリカの軍隊の規格に合格しているという代物でタフさに関しては折り紙付き。一方のCOROSのウォッチはどちらもそこまでのタフさは謳っていない。しかし、ガラスはFenix7と同様のサファイアガラスだし、防水も5気圧防水、使用温度も-20℃~50℃とそれほど遜色ない。
四つ目、価格。これは結構違う。アマゾンでの販売価格はFenix7 Proが¥110000、APEX2 Proが¥68200と4万円以上違う。これだけ価格が違うとちょっとぐらい不便でもいいかなという気になる。自分の場合ガーミンを使い慣れているのでガーミンが使いやすいと感じているが、この価格差は魅力だ。
五つ目、ナビゲーション機能。地図付きのGPSウォッチの魅力の一つが地図を使ったナビゲーション機能。単にルートを示してくれるだけでなく、チェックポイントまであとどのくらいかとか、この登りはあとどのくらい続くのかなどが表示されるのがうれしいところ。ガーミンはどちらも表示してくれるが、果たしてCOROSは? と、思ったがどちらも表示してくれるらしい。ただ、ガーミンの場合はチェックポイントの設定は、アプリでもPC版のガーミンコネクトでもできるが(なんならカシミール3Dでもできる)、COROSの方は、基本はアプリで設定するらしい。この辺はSUUNTOと同じ。ただ、サードパーティのPCサイトが紹介されている。どんな感じか試してみた。
サイトはplotaroute.comというサイトで、ラン、サイクリングなどのアクティビティ用にコースを作成できる。近所の道で簡単なコースを作ってみた。
こんな感じで、コース上にウェイポイントも設定できる。このサイトからGPXファイルをダウンロードして、COROSのアプリに入れてやればウォッチにデータをアップすることができる。一旦アプリに入れるというひと手間があるが、一応やりたいことはできることが分かった。ちなみに、ガーミンコネクトを使ってもほぼ同じことができ、作成されたGPXファイルもほぼ同じであることが分かった。
例えばウェイポイントの部分はこんな感じになっている。
<wpt lat="34.8812918" lon="135.5463853"> <time>2023-06-14T00:00:00Z</time> <name>トイレ</name> <cmt>トイレ</cmt> <desc>トイレ</desc> <sym>Restroom</sym> <type>Waypoint</type> </wpt> <wpt lat="34.8763618" lon="135.5442095"> <time>2023-06-14T00:00:00Z</time> <name>エイド</name> <cmt>エイド</cmt> <desc>エイド</desc> <sym>Restaurant</sym> <type>Waypoint</type> </wpt>
これは、plotarouteで作ったものだが、ガーミンコネクトで作ってもほぼ同じだった。ただ、シンボルについては互換性がないらしく、それぞれで修正が必要と思われる。たぶん、Plotarouteで作ったウェイポイントが、COROS用のアプリで100%シンボルが同じように表示されることはないと思われる。
その辺のひと手間をどう考えるかというところでしょうか?
今まではガーミンを使ってきていて慣れているというのと地図付きウォッチに使用が禁止されているオリエンテーリングではinstinctもこれからも活躍するだろうということを考えるとガーミンにそろえておいた方が無難といえば無難なので、悩みどころではある。
Forerunner955なら
と思っていると、ふと、ガーミンのForerunner955はどうだろうかと思いついた。なにやら振出しに戻るという感じではあるが、Forerunner955とFenix7の違いはタフネスが最も大きな違い。COROSのAPEX2 ProはFenix7ほどはタフネスをうたってないので、実際の所はどうなんということで、また、比較表を作ってみた。
メーカー |
garmin |
garmin |
COROS |
---|---|---|---|
型番 |
Fenix7 sapphire |
forerunner955 |
APEX2 Pro |
サイズ |
47x47 |
46.5×46.5 |
46.1×46.5 |
重さ |
73g |
53g |
66g |
防水等級 |
10ATM |
5ATM |
5ATM |
ガラス |
サファイアガラス |
ゴリラガラス |
サファイアガラス |
ベゼル素材 |
チタン |
繊維強化ポリマー |
チタン合金 |
やっぱりForerunner955はちょっと弱いかなと思っていたら、普段使っているカシオのソーラーウォッチを歩いているときに金属製のポールにぶつけてしまってガラス面に傷が入ってしまった。こいつのガラスが何製か知らないが、少なくともそんなに高級でないし、G-Shockのようなタフさをうたったモデルでもないので、少なくともサファイアガラスではなさそう。そんなこんなで、やっぱりサファイアガラスが良いかもと思っている。ならば、価格も安いし、軽いし、COROSのAPEX2 Proは良いのでは。
と、思っていたら、Fenix7の旧機種が値下がりし始めた。価格差がそれほどないならやっぱりガーミンかなとまた思い始めた。なんか、しばらくはCOROSにするかガーミンにするか悩みそう。