石舞台100に参加してきました。

昨年に引き続き石舞台100に参加してきました。
コースがあまりに厳しいので正直もういいかなという思いもあったのですが、昨年の参加者は¥1000引きというのがあったのと、昨年は大雪でアイゼンを着けたり外したりでまともに走れなかった区間が多かったので、一度ちゃんと走ってみたいという思いで参加することにしました。
去年書いたブログの記事を参考に準備をしました。やっぱり記録しておくというのは大事なことですね。
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今年は、昨年ほど寒くはないと思っていたのですが、昨年とちょうど同じ時期に寒波襲来で、自宅のあたりは雪がちらついたくらいでしたが、明日香地方は積雪があったようです。まあ、でも大会の当日は暖かくなりそうだったので昨年よりはやや薄手の格好を準備しました。
ウェアは、上がアンダーがパタゴニアのキャプリーンサーマルウェイト、その上にモンベルのクロスランナー、下もモンベルのクロスランナーと去年よりもかなり軽装。シューズは結構悩んだが、雪解けで地面がぬかるんでいることを予想してグリップの良いアルトラのモンブランを選択(結局この予想は外れたのですが)。
ザックは、持ち物が多いのでレイドライトのRepsol24を選択。帽子は去年は耳まで隠れるつば無しのキャップをかぶっていたが、今年はそれは予備にもっていくとして、スタート時点ではいつもかぶっているつば付きの軽量のランニングキャップにした。ポールは腰への負担を考えて今年も使うことにした。
持ち物は昨年とほとんど同じで、アイゼン、ヘッドライトと予備のライト、それぞれの予備電池、ザックにつける赤の点滅ライト。エマージェンシーシート、傷テープ、テーピングテープ、マイカップ、防寒具の長袖シャツ(バーグハウスのメリノ)、タイツ(ファイントラックのドライレイヤーサーモ)、レインウェア(上下)。補給食、水。補給食は今回は、ANDO_、エナジージェル、スポーツ羊羹を各2、ブラックサンダー、チョコ羊羹、エネ餅を各1とミックスナッツを用意した。水は最近の定番のクエン酸と塩(ぬちまーす)を入れたものを用意。塩とぬちまーすのセットはエイドでの補充用に3セット用意した。最近どういう入れ物に入れて持っていくのが良いのか結構研究しているのだが、100均の小さなしょうゆ用ボトルなども試してみたが、口が小さすぎて、まず入れる時にとっても入れにくくて大変なのと、出すときも粉が引っかかって出にくいということで、今回は薬包紙を試してみた。少し入れにくいがまあ何とかうまくいきそうな感じだったのでしばらく続けてみようと思っている。
また、今回はランニングベルトを使ってみた。ランニングベルトに補給食やエイドでもらった水に入れるクエン酸と塩を入れておいてザックを降ろさなくても取り出せるようにしてみた。また、これがあればポールが要らなくなったときに畳んでベルトにつけておける。

前日に爪がはがれる

爪がはがれるというと大事のように聞こえるが、自分にとっては結構いつものことで、長く走ると足の指に内出血が起きて、しばらくたつとはがれるというのを繰り返している。今回は、昨年のダイヤモンドトレイルで内出血したときの爪がはがれたようで、左足の親指の爪がはがれた。右足の方は少しぐらぐらしていたのでそろそろはがれるかな、でもレースの当日までは持ってほしいなと思っていたら、なんと予想外の左足の爪がぽろっとはがれてしまった。はがれるとはがれる前よりは少し柔らかくて弱いので前日にはがれるのはちょっとまずいのだが、まあなってしまったものは仕方がない。最近は、以前にも紹介したシリコンのキャップをはめて走っているのでちょっとましにはなったとは思うのだけれど。
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青の交響曲(シンフォニー)で会場へ向かう。

今年はちょっと贅沢して、前から乗ってみたかった近鉄南大阪線をはしる観光列車の青の交響曲(シンフォニー)に乗って阿部野橋から橿原神宮へ向かった。

阿部野橋駅に停車中の青の交響曲

車内はさすがは観光列車という感じで、豪華な内装で、さあこれから走るぞという気分ではなくなってしまう。
途中二上山の麓を通ってダイヤモンドトレイルを思い出した。あれもきつかったが石舞台はさらに厳しい。

車内から撮影した二上山

朝食が少し少なかったのか、少し空腹になったので、ランチパック(ハムと卵)とジャムパンを食べる。
車内は7‐8割がたの席が埋まっていて、この冬のさなかに皆さんどこに向かうのだろうと思っていたら、半分以上が橿原神宮前駅で降りて行った。橿原神宮に参拝するのか有名な今井町を散策するのか、それとも明日香の方へ向かうのだろうか?
橿原神宮前からは明日香を周遊する奈良交通バスで石舞台へ向かう。昨年は大雪で寒かったせいかバスはすいていたが、今年はほぼ満席の状態。同じ大会に参加しそうな格好をした人が2名ほどいた。
会場へは11時半前に到着。スタートまで1時間ほどあるのでちょうどよいあんばい。会場が青空会場であまり早く着きすぎても寒いだけなので。今年は日差しがあって日向は暖かかったのでまだだいぶましだったが。
荷物チェックを済ませて着替えて準備をする。今年は、ヘッドライト、アイゼン、防寒具だけしかチェックされなかった。昨年はもっときっちりとチェックされたのに。あとで考えれば、天候のことを考えて必携装備になっていたものでも、不要な雨具なんかはおいていけばよかったかと思った。まあ、本当に何かあったっときに持ってないと何を言われるかわからないけれども。それに雨具を減らしたくらいでは大して重量も変わらないし。何といっても重いのはアイゼンなので。
スタート前にミニあんぱんを2つ食べる。

スタートから第一エイド

12時半に33kと66kの部がスタート。33kとは言っているがオフィシャルには昨年よりも少し距離が伸びて35.7km。>

スタート前の様子

今年は実況のお兄さんがノリノリで盛り上げてくれていた。この人も全員がスタートした後逆走するといっていて、実際に第一エイドに向かう途中で出会った。ずいぶん早いと思ったら第一エイドからスタートしてゴールに向かっているということだった。それにしても、ここがこのコースで一番きついところなので結構大変だったのではないかと思った。ちなみにこのお兄さんゴールした時も同じ調子でノリノリで実況していた。このハイテンションで夜通し実況するのだろうか?
スタートするとほどなくしてトレイルに入ってきついのぼりが続く。途中に万葉展望台があって明日香村から奈良盆地のあたりの展望が拝める。レースなので当然ゆっくり拝んでいる余裕はない。

展望台からの眺め

展望台を過ぎると勾配は緩くなるがさらに登りが続く。登り切ったところからフラットなトレイルが続き談山神社に出る。昨年は誰もいなかったような気がするが、売店も空いていて売店の方が応援してくれた。談山神社を過ぎてロードに出て、コンビニの所を左に折れてまたしばらくロードを進む。この先が昨年とコースが変わっていて何故なのかと思っていたが、行ってみてわかった。橋の架け替えをやっているらしく、橋を通り越して大きく迂回して川を渡ってまた戻ってくるルートになっていた。そこを過ぎるとまた登りが始まる。はじめは舗装路で緩いが次第にきつくなる。昨年はこの坂の途中で雪が深くなってアイゼンを付けた。ここから音羽山に登る。この登りがこのコース一番のきついのぼり。昨年は補給で失敗したので(結局今年も失敗したのですが)、ここの登りでまず、ブラックサンダーを口にする。音羽山の登りの途中にある観音寺はNHKのテレビで大和尼寺日記という番組(たしか)の舞台になっている。
観音寺を過ぎると本格的な登山道になってさらに登りがきつくなる。音羽山の頂上まで約1時間45分。
そこからは細かいアップダウンを繰り返しながら大峠を目指す。ここの区間の上り下りが結構きつい。ここで、さらにチョコ羊羹を食べる。

大峠へ向かう途中の最後のピーク経が塚

大峠からは下ってロードに出て第一エイドの宮奥ダムに向かうのだが、ここの下りでこの日最初の転倒。さすがに標高が高いところは雪が残っていて滑りそうだと思って気を付けていたが、下りの所で、地面が土に見えるところでも下が凍っているところがあって綺麗に転倒してお尻をしこたま打ってしまった。おかげでしばらくお尻が痛くてスピードが出なかった。ただ、同じようなところはこの後もあって何度も転倒した。結果的にアイゼンを付けた方が良かったのかもと思ってしまう。
大体2時間45分くらいで宮奥ダムに到着。予定では3時間くらいを考えていたので15分くらい早い。エイドで水を補給し、ラーメンとヌガーを食べて、トイレを済ませ、途中で食べる補給食をランニングベルトに補充、この先の劇下りに備えて、ゴム手袋をザックからズボンのポケットに入れる。代わりにスタートしたときにはめていた手袋はザックにしまう。そして出発。エイドでの休憩は3分とか言われるが、トイレに行ったりザックからものを出したりしているとすぐに5分くらいかかってしまう。

長くて苦しい第二エイドまで~ハンガーノックとの闘い~

第二エイドを出てダムを周回して今度は龍門岳へと向かう。
竜門岳への登りはめちゃきついわけではないが、ここまでで結構足を使っているのでかなりしんどい。
このあたりから空腹を覚え始める。昨年は第二エイド手前でハンガーノックになりかけて補給に失敗したと思った、今年はさらに早い段階でハンガーノックになりそうになってきてしまった。ここで、スポーツ羊羹を立て続けに2つ食べる。それでもまだ足りないのでしばらくしてANDO_を食べてなんとかしのぐ。
また、下りの所が劇斜面でロープがあってここが下りの難所。ところが今回は、ロープの手前でまた、凍結しているところがあってここで3回くらい転倒してしまった。転倒するときに踏ん張るもんだから太ももが痛くなってその後が大変だった。ロープのある所は滑りながらでもロープにつかまって降りればよいのでかえって楽だった。
竜門岳から下ってくると一旦ロードに出て林道をしばらく登ってトレイルを上る。昨年はここの登り口を見過ごしてオーバーランしてしまったが、今回は景色を覚えていたこともあって通過することなく入り口を確認できた。しかし、係員を置いてほしいと思う。
ここの登り口昨年は単なるトレイルだったのに、今年は林業の方の作業道になっていて道幅がだいぶ広がっていた。作業道が終わるとまたきついのぼりが始まる。そろそろ日も暮れてきてライトをつけないといけないと思いつつ、登りの途中では道が狭くて作業しづらいのでついつい先延ばしになる。ちょっと緩くなったところで後ろから女性ランナー2人がやってきて抜いていった。先頭の人はもうヘッドライトを点けていた。登り切ったところにあづまやがあったのでここでライトを装着。また空腹感が襲ってきたのでエナジージェルとナッツを口にする。芋が峠の手前もアップダウンが繰り返し、もう足に来ているので登りは走れないし、下りで滑った時に踏ん張ったおかげで太ももが張ってしまって下りもきつい。なんとか5時間半くらいで第二エイドの芋が峠に到着。予定より30分ほど早い。

芋が峠からゴール~足の痛みに耐える~

芋が峠のエイドで水を補給し、ぜんざいをいただいてスタート。残りは9kmくらいでほぼ下りなので最後のひと踏ん張り。
まず最初に少し上る。もう足がほとんどいうことを聞いてくれない。去年もここの登りはきついと思ったのだがあまり進歩がないなあ。
登った後は細かなアップダウンを繰り返す。田口さんは気持ちよく走れる区間と言っているが、足が残ってないので登りが苦痛で、しかも下りは急なくだりは踏ん張れないのと滑らないように慎重に降りないといけないので全然楽しくない。
いい加減くたばったところで高取城跡に入ってようやくここから下りの連続になる。ただ、去年は雪がいっぱいあって気が付かなかったが石がゴロゴロしていて全然走りやすくない。このあたりで左の腸脛靭帯が痛くなってきて下りがさらにつらくなってきた。ようやくトレイルが終わってロードに出るころには完全に左足が痛くなっていた。それでも我慢してロードを走っていると、まえから数個のヘッドライトがこちらに向かってやってくる。はじめは趣味で走っている人かと思ったが参加者だった。曲がり角を通り過ぎていたらしい。たしかにウォッチを見るとルートから外れている。この人たちに出会ってラッキーだった。
少し戻って本来のルートに乗ってしばらく行くと、さっきのロードにまた出た。この区間あんまり意味がないような。
一緒に走っていた人の一人は100kmの参加者でこれからまだあと2周するとのこと。自分は絶対に2周もできないなあと思って尊敬してしまう。
明日香村に入ったところで昨年とルートが変わっていて、大きくアップダウンと迂回をしながら石舞台に近づいていく。去年はロードをまっすぐ行けばよかったので楽だったが、足が痛くて登りも下りも全然走れない。ようやくゴール付近でフラットになって軽いジョグペースで走りながらゴール。
ゴール後にはカレーをいただいた。めちゃめちゃおいしかった。やっぱりカロリーが少し足りなかったようだ。
ゴールタイムはだいたい7時間10分で、昨年よりも40分近く早かったし、目標タイムよりも20分程度早く走れた。とはいえ、最後はバテバテで全然走れなかったし、走り自体満足のいくものではなかった。ちょっと登りで飛ばしすぎたのがばてた原因だと思う。平均ペースで11分半を切っているので、これだけ長く、アップダウンのきついコースで12分以下で走ったというのは自身にはなるがやっぱり飛ばしすぎたという気がする。もう少し登りでペースを抑えておけば後半もうちょっと走れたのではないかというのが反省点。トレランを始めた頃、ペースがつかめず、突っ込みすぎて途中でばてるというのを繰り返していたが、同じパターンをやってしまった。前回走ってコースを知っているというのと、40km以上のレースもこなしているので距離に対する恐怖心が薄れてしまって飛ばしすぎてしまったようだ。もうちょっと、細かくポイントを区切ってペース管理をしないといけないと思った。
また、今回も補給に失敗してハンガーノックになりかけた。お昼にスタートということで、スタート前にパンを食べたが、パンよりもおにぎりの方が良かったというのが実感。途中のエイドでご飯ものが出ないのを知っているのでスタート前にご飯ものを摂取しておくべきだった。やっぱりパンよりもご飯の方が腹持ちが良い。
レーニングの面では、昨年末に長い坂道を走った時に腸腰筋が痛くなったので、その反省として腸腰筋の筋トレをしっかりやったのと、レース前に坂道のトレーニングを取り入れたおかげで腸腰筋は痛くなかった。ただ、左ひざの腸脛靭帯と膝そのものがレース後に痛くなった。レースの翌日で、腸脛靭帯はほとんど痛みがないが、膝は力を入れると少し痛むので、手術した半月板を少し痛めたのかもしれない。坂道で無理に踏ん張ったのがいけなかったのかもしれない。
比叡山まで3か月半くらいなので、これ以上痛めないように用心しながらトレーニングをしないといけない。
比叡山に向けたトレーニングの一環としてはこれ以上ハードなトレイニングはないというくらいハードだったが、レースとしえ考えたときに来年も出るかと言われるとちょっと考えてしまう。下りがきつすぎて足に悪いのと、ゴールが夜になってしまうので帰りがつらい。また、33kのコースは今年が最後かもしれないということだし、2周すれば朝になって帰りやすくなるが、このコース2周できるのかと言われると全然無理そうなのでやっぱり来年は出ないかなと思う。
ゴール後は昨年、駅まで歩いて結構しんどかったのでタクシーで帰ろうと思ったが、タクシーが捕まらず、結局駅まで歩いて帰る羽目になった。
駅に着くとちょうど電車が出たとこだったので、駅前のラーメン屋でラーメンを食べて帰った。ゴールは昨年よりも早かったが結局家に着いたのは同じくらいの時間になってしまった。

PaceProについて

Garmin ConnectにはPace Proという機能があるので今回試してみた。
結論から言うと、トレランには使えないというのが実感。レースでも練習でも、コースを作ると、Garmin ConnectでPace Proが使えるようになる。目標タイムを入力すると、Garmin Connectがコースのアップダウンを考慮してペースを考えてくれるのだが、この機能はどうもロードレース向きの機能のようだ。実際に走ったタイムとPace Proが作ったタイムを比較してみたが、目標タイムよりも大分早く走ったのにもかかわらず、区間タイムがPace Proよりも遅いところが沢山ある。どれも登りの区間で、登りの区間はたぶん走ることを前提でペースが組まれているようで、走れないきつい登りはPace Proよりも遅いタイムになってしまうようだ。ここの登りが走れればとんでもなく速いタイムでゴール出来てしまうだろう。
また、Pace Proをウォッチに転送しておけば、ウォッチがペースを教えてくれるのだが、その時のタイムによってペースをどんどん更新していって、それをいちいち教えてくれるもんだから鬱陶しい。
ということで、Pace Proはレース前にポイントまでの所要時間を計算するときの参考にはなるが、あてにはならないというのが今回の結論。