六甲縦走トレイルに参加してきました。

3/11に六甲縦走トレイルに参加してきました。
コースはスタートが須磨浦公園、ゴールは有馬温泉。六甲全縦のコースで六甲山頂下まで行き、そこから全縦コースを外れて魚屋道を下って有馬温泉に向かうというものです。全従が57kmあるのに対し、有馬ゴールだと38kmになります。

スタートまで

朝6時過ぎに家を出てJRで須磨駅に向かいました。途中の茨木で快速に乗り換え。おそらくこれが始発の快速と思われます。普通はガラガラだったのに、快速はめちゃ混んでいる。でも案の定大阪で沢山降りて座ることができた。しかし、こんな朝早くからみんなどこに行くのだろう。本当に不思議、途中の三宮でも沢山降りて行った。たしかに、大阪も三宮も都会なので乗降客が多いのはわかるのだが、まだお店も空いていないし、降りてどこに行くのか? 大阪はまだ乗り換えてどこかに行くというのも考えられるが、三宮だと乗り換えてもあまり行くところがなさそうに思うのだが。
まあ、そんなことはさておき、須磨で山陽電鉄に乗り換えて、1駅で須磨浦公園に到着。
この大会に参加するのは初めてだったが、六甲山の縦走は前半と後半に分けて(前半は全縦するつもりで途中リタイアだったですが)走ったことがあるので、割と気楽な気持ちで参加することができた。
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大会だと、エイドで水分補給ができるし、余分な荷物はゴールまで運んでくれるのでゴール後の着替えとかは持って走る必要がないのでその辺は気楽でよい。
とはいうものの、レース前に不安なことが2つあった。一つは、お腹の調子が悪いことだった。どうも1週間ほど前からお腹の調子が悪く、腹痛に悩まされていた。特に水曜日は完全に下痢の症状が出て、水のような便が出るという始末。幸い下痢はすぐに収まったが、腹痛はその後も続き、当日の朝を迎えてしまった。朝、トイレに行ったら、固い便が出たので、とりあえずレース中にトイレに駆け込むという事態は避けられそうで少し安心した。もう一つは、坐骨神経痛で、これはもう1年以上前から良くなったり、悪くなったりを繰り返していて、こちらもレースの1週間ほど前から悪い状態になっていた。坐骨神経痛については、ネットで見たストレッチをやると少しずつ良くなってきていて安心していたのだが、前日の夜に椅子から立ち上がったところ、腰のあたりがピリっと来て、また悪くなってしまった。どうも軽いぎっくり腰をやってしまったらしい。一晩寝て回復することを祈っていたが結局よくならず。腰の方は不安を抱えたままレースに向かうことになった。そのため、念のためにロキソニンをいつもより多めに持っていくことにした。幸いというか、六甲の縦走トレイルは途中でリタイアするのが楽なので、いざとなったらリタイアずる覚悟で臨むことにした。
一応レース前に立てた目標では、今回は距離が38kmで、1月の石舞台100よりも短いが、アップは少ないので、タイムは同じくらいの8時間以内を目標にした。

スタート地点から眺めた神戸の海

スタートは8時半から5分おきにウェーブスタート。マラソンのタイム順ということで、私は8:40にスタート。
この日は最高気温予想が24℃とこの時期にしては極めて高めだったので、服装についてはかなり悩んだ。一応荷物をゴールに運んでくれるので余分に持って行って現地で選ぼうと思って多めに持って行ったがそれでも走っているうちに気温が上がって失敗したと思った。
結局スタート時の服装は、上は、速乾性のTシャツに、薄手の長袖シャツ、下は、ファイントラックのスカイトレイルパンツにした。
上の長袖シャツは第一エイドまで行かないうち、高取山の手前で脱いでしまった。下も、初めは短パンの上からオリエンテーリング用のトリムテックスを着ておいて暑くなったら脱ごうかと思っていたが、スタート時点では少し涼しく感じたので迷った末にスカイトレイルパンツにしたが、結局最初の予定通りにしておいた方が良かった。この時期は服装を選ぶのが難しい。ちなみに、他の参加者の服装を見ていると、下はタイツに短パンという格好の人が圧倒的に多かった。自分のように長ズボンを履いている人はほとんどいなかった。ただ、自分はタイツを履くのが嫌いなので、長ズボンか半ズボンということになる。タイツはどうも股関節の動きに影響するみたいで、特にスポーツ系のタイツは長い時間履いて走っていると股関節が痛くなってくる。
服装の話に戻って、上も一番多く見かけたのが、長袖のアンダーを着て、その上に半そでのシャツを着るというパターン。ゼッケンを前につけろという指示が当日にあったので、結論から言えばこの方式が一番良かったのかと思った。そうすれば暑くなればアンダーだけを脱げばよいので。私は上のシャツを脱いだ時にゼッケンを付け替える必要があったのでそのためのタイムロスが結構あった。
ちなみに、大会以外でも走っている人が結構いて、外国人の人も何人か見かけたが、上半身裸で走っている人が2人もいた。どうも欧米人と日本人の感覚はずいぶんと違うらしい。

スタートから第一エイドまで

さてレースの方は、前半は、アップダウンの繰り返しで徐々に標高を上げていくような感じ。と言っても細かなアップダウンでなくかなりダイナミックなアップダウンでかなりきついし、オーバーペースで突っ込むと足に来てしまって摩耶山が登れなくなるのは、前に来た時に懲りている。
なので前半は少しペースを抑え気味に走る。

まずは鉢伏山に登る、ここは山は低いが傾斜がかなりきつい。スタート直後なのでまだまだ隊列で進む。つづいて旗振山、鉄拐山と小さなピークを上る。鉄拐山を降りると一旦住宅街に入る。この辺りはウォーキング指定区間になっている。そして、栂尾山から須磨アルプスに入り、馬の背を越えていく。馬の背に差し掛かると景色が一変して荒涼とした景色が広がる。本当にここだけは別世界のようだ。
須磨アルプスを降りるとまた住宅街に出て、妙法寺から高取山に登る。このあたりから山が高くなり登りもきつくなる。この登りで右のふくらはぎあたりが少し攣りそうになる。どうも大文字のオリエンテーリングで痛くなったところが完全に回復していないのかもしれない。高取山を少し降りた安井茶屋のあたりで、休憩を取って、芍薬甘草湯を飲む。ついでに最初のおにぎりを食べる。おにぎりのような固形物は前半のうちに食べておかないと後半になると喉を通らなくなる。
ここで、別の参加者の方に声をかけられる。なんでも大会は初めてだし、途中までしか言ったことがないらしい。ただ、この先の菊水山が険しいのは知っておられた、お互いに健闘を約して別れた。
高取山を降りると一旦また住宅街に入り、神戸電鉄鵯越駅が第一エイド。気温が高く、水分の消耗が激しい。当初は3月のレースということで、全部で2Lもあれば足りるだろうと思っていたが、第一エイドまでに600-700mlくらい消費していた。エイドの人も水が足りなくなりそうと心配していた。お互いにこんなに暑くなるとは思っていなかったということだろう。

第一エイドから第二エイド

鵯越からはしばらく平たんな道を行くが、この先が前半のハイライト菊水山なのでほかの人のペースについていかずにゆっくりと進む。ここで力を使ってしまっては摩耶山ののぼりが地獄になるのは目に見えている。
菊水山は標高は460mほどしかないが、傾斜がきつく、登るのはある意味全従の山の中でも最もしんどいかもしれない。前回はここののぼりをコースタイムの半分以下で登って力尽きたので、今回はゆっくりとのぼる。それでも登り切った時はかなりの疲労感を感じた。まだまだ先は長いのに。
菊水山の次は鍋蓋山。ここも傾斜がかなりある。ただ、登る高さは菊水山ほどではない。だだ、山頂からの眺めは良い。

鍋蓋山からの眺め

鍋蓋山を降りると、再度山の麓、大龍寺に出る。大龍寺の駐車場が第二エイド。ここでも水をたっぷり補給。エイドの人がやっぱり水が足りなくなりそうと言っていた。ここでは、もらった水にクエン酸を入れた。最近は走るときはたいていクエン酸水にしている。甘みのある飲み物は基本的に苦手で特に疲れてくると口の中がねちゃついたり、甘みが口に残って気持ち悪くなったりする。色々甘みのない飲み物を試したが、クエン酸を少し水に溶かして飲むのが一番自分に合っているようだ。しかし、最初にも書いたが水はトータルで2Lあれば足りると考えていたので、最初から1L分は持っていくとして、途中で補給する分の1L分しかクエン酸の粉を持ってきていなかった。このペースで消費すると足りなくなるのは目に見えている。最後は水を飲むしかないが仕方がない。ここのエイドではバナナがあったのでありがたく頂戴した。この大会を主催しているアクトレップの大会はエイドの食べ物が軽いものしか置いていないのが普通なので、バナナは貴重だ。ほかのエイドでは、お菓子類が大半だった。それでもある分はありがたく頂いておいたが。当然それだけでは全然足りないので、自分で持って走ることになる。今回も、おにぎりを2個、チョコ羊羹を1個、ブラックサンダーを2個、エナジージェル2個、ANDO_2本、ナッツなどを持って走った。ここまでで、おにぎり1個、ブラックサンダー1個を消費した。

第二エイドから第三エイド

大龍寺を過ぎると、次は摩耶山の登り。ところがその前に桜茶屋のあたりで、左足の内側が痙攣をおこした。石舞台100の時も、内もものあたりが少し張るような感じになったが今回のは明らかな痙攣で、めちゃめちゃ痛い。このまま完全に攣ってしまったらレースの続行が困難になる。まずいと思ったが、少しマッサージをして、ぼちぼち歩いていると痛みが治まって、何事もなかったように元に戻った。痙攣したところもあまり経験のなかったところだが、痙攣をおこして全く完全に元に戻ったのも初めてで、どうも不思議な感じがしたが、少し前に飲んだ芍薬甘草湯が効いたのかもしれない。
さて、摩耶山の登り。ここは須磨側からスタートすると全縦路の中で最も長いのぼりになる。逆にここを上ってしまえばあとはそれほど大きな登りがない。
かなり疲労が来ているが、ここが頑張りどころなので最後まで頑張って登った。と言っても、決して早く登れたわけではなく、ゆっくりと登山のようなペースで登った。とにかくきつくなったらペースを落としてもよいから止まらずに進むようにしている。自分の中では、ウサギと亀の原理と名付けている。途中で止まってしまったら全然進んでいないので、ゆっくりでもいいから着実に進む方が早いと信じている。それに、自分の体質なのだと思うが、止まってしまうと途端に足に乳酸がたまってくるので次に動くときにものすごく足が重く感じる。それならゆっくりでもいいから動き続けた方が楽に感じるからだ。この登りでチョコ羊羹を食べた。第一エイド手前でおにぎりを食べたが、そのあとはバナナ以外は軽いものしか口にしていなくて、血糖値が下がってきているのを感じた。ANDO_とジェルも持ってい入るが、まだ固形分が入りそうだったのでチョコ羊羹にした。
さて、ようやく摩耶山を登り切ったら掬星台に出て、ここが第三エイド。と思ったら、エイドが見当たらない。ぐるっと回って見つからないので、他の参加者の方に声を掛けて聞いてみる。最初の人は私と同じで初めて参加したという人で知らないと言われたが、2人目の人が知っていて、掬星台上ではなく、もう少し行ったところだと教えてくれた。なんでも教えてくれた人は、コーラが飲みたくて自販機の所に来たとのこと。たしかにエイドにはコーラはないし、運動中にコーラを好んで飲む人もいるのは確かだ。自分の場合は、甘いし、炭酸が入っているしで、コーラは全然ダメなのだが。
第三エイドでは、もう一つのおにぎりを食べた。ここでは水分補給は500mlだけにしておいた。次のエイドまで5kmほどだし、登りもさほどでもないので、荷物は軽くしておきたいと思ったためだ。
ここで持ってきたクエン酸を使い切る。足りなくなったら水を飲むしかない。

第三エイドから第四エイド

第三エイドからはしばらくは下り基調。アゴニー坂というところが道標に書いてあったので、また登るのかと思ったら下りの坂だった。杣谷峠を過ぎるとサウスロードの手前のところは少し上り、そのあとまたフラット。この辺りは、ロードの部分も多く、走りやすい。丁字ヶ辻を過ぎてしばらく走ると記念碑台に到着。ここが第四エイドで、最後のエイド。第三エイドから第四エイドまでは疲れていたがあっという間だった。
ここからゴールまでは9kmとまだ少しあるし、この先に六甲山頂があるので、ここからはまた少し上る。途中に自販機もあるにはあるが、ここでは水をめいっぱい補給しておいた。

第四エイドからゴール

記念碑台を出ると、六甲山小学校の脇を通り、ゴルフ場の中を抜けて、ガーデンテラスに出る。このあたりが地味にのぼりが続いてしんどい。ここまでくるともうほとんど登りは走れない状態になっている。情けないがまあ、いつものことなので。
ガーデンテラスの手前でANDO_を飲む。レースの後半の疲れたタイミングで飲むのは初めてだったが、飲みやすくていい感じだった。エナジージェルよりもいいかもしれない。今回は結局エナジージェルは使わなかった。
ガーデンテラスを過ぎると、縦走路はドライブウェイと交錯するように何度も横切る形になる。しかし、横切るたびに登るのでここも地味にしんどい。この辺まで来るとかなりばらけていて他のランナーをあまり見下記なくなってきたが、残り1.5kmのところで、一人抜く。抜くときにもう少しなので頑張りましょうと声をかける。
そしてようやく六甲山頂に到着。時間が4時くらいなので山頂からの景色は結構霞んでいた。

六甲山山頂に到着
山頂からの眺め、結構霞んでいる。

ここまで来れば、日が暮れる前にゴールできそうだ。目標の8時間は微妙な感じだが。
山頂下でトイレを済ませて、魚屋道を下る。ここは初めて通る道だ。ゴールまで残り4kmほど、ひたすら下る道。
もう結構疲労困憊しているが下りなので何とか走れる。と言っても決して早くない。あとでラップを見るとだいたい7分/kmかかっている。下りにしては格段に遅いペース。やっぱり相当疲れていたというのがわかる。それでも、途中で足を緩めて休憩するランナーが何人かいたので抜いていく。前回の石舞台100でも感じたが、自分と同じくらいのタイムで走るトレイルランナーは下りが遅い人が結構いる。登りは同じようなペースで走っていても下りになると途端に遅くなる人がいる。自分も下りは決して得意な方ではないのだが、それよりも遅いということは相当に遅い。トレイルランナーはロードから入ってくる人が結構いると思うので下りに慣れていないのかなとも思ったりする。自分のようにオリエンテーリングをやっていてトレイルランを始める人はオリエンティアには結構いるのだが、そもそもオリエンティアというのが絶対数が少ないので、トレイルランナー全体から見たらオリエンテーリングをやっていてトレイルランをやっている人が少ないと思われる。自分はオリエンテーリングをやっているので、ロードから入ってきたトレイルランナーよりも下りは多少は早いのかなと思ったりする。特に女性の方はフラットや緩い下りでは早い人が多いように感じるが、きつい登りは仕方ないにしても、下りでも自分より遅かったりする。今回も、下りで道を譲ってくれた女性のランナーの方がいたが、自分は下りは遅いのでと言いつつ、その後緩い下りに差し掛かったらあっさりと抜かれてしまった。そもそも、ウェーブスタートで女性は最後にスタートしたみたいなので、追いつくということはそれ以前に抜かれているということなので、自分よりも早いタイムで走っている人なので、結構早いんじゃないかと思われるが、そういう人でも下りは遅いと自覚しているらしい。最も、奥比叡棚田のトレラン大会の時は招待選手の女性ランナーに下りで思いっきり抜かれてとんでもなく速いと思った。招待選手クラスになるとレベルが違うのだろう。

魚屋道を下って、湯泉神社の境内がゴール。タイムは一応目標の8時間を少し切るタイムだった。途中で掬星台でエイドを探してうろうろしたのと、ゼッケンを付け替えたのでロスタイムがあったので、それがなければ石舞台100の時と同じくらいのタイムではゴールできたかなと思う。もっとも石舞台100の時は道を間違えて1kmくらい余分に走ったのでこっちもロスタイムがあったのだが。
今回は過去5回出たトレイルランのレースの中で一番きつかった。走る前は石舞台100より楽に走れると思っていたが、気温が高いのとアップダウンの多さが原因だったのかもしれない。石舞台100では、雪の中、寒かったが、凍えるほどでもなかったし、アップダウンがダイナミックでトータルの登りは今回より多かったが、回数が六甲縦走ほど多くなかったのが楽に感じた要因かもしれない。いずれにしても、5月にはもっと長い弘法トレイルが待っているので、もう少しトレーニングを積まないと完走が厳しそうだ。それとやっぱり補給が課題だ。今回も家に帰ってから夜にお腹が空いてしまい、夜に空腹で目が覚めた。朝まで我慢したが、我慢せずに食べたほうが良かったのかもしれない。いずれにしても、どのくらい食べたらよいのか、まだ十分に把握できていないようだ。レース中に必要な分を全部食べるのは難しいと思うが、終わってからちゃんと食べて必要分を満たさないと回復にも影響するのでちゃんとやらないといけないと思った。