書く書くと言ってなかなか書けなかった、Yamapとヤマレコの比較について書いてみたいと思います。
始めにお断りしておきますが、あくまで私個人としての独断と偏見による比較ですので、その点はご承知おきください。また、両方のアプリともあるいはWEBサイトとも完全に使いこんですべての機能を使っているわけではありませんので、あくまで自分が使っている機能の範囲での比較になっていることはご承知おきください。
この夏に、北アルプスに4回登山に行きました、初めの1回はYamapアプリを使用、残りの3回はヤマレコアプリを使いました。
だからと言って、ヤマレコの方がいいというわけではありません。登山の記事にも書いているように、ヤマレコアプリがちゃんと動かなかったために何度となくテストする羽目になったということです。最終的にはこの間記事にした、しまなみ海道ウルトラウォークのときにヤマレコアプリを使ってようやく正常に動作させることができました。まあ、その辺も含めて書いてみたいと思います。
Yamapもヤマレコも登山に向けたサイト運営、アプリ開発を行っている会社です。ですので、基本的には登山に必要な、計画の作成、登山届の提出、登山中のルート案内など共通でできることがほとんどです。ただ、出来ることや使い勝手などには多少の差がありそのあたりでどちらを選ぶか好みが分かれるところなのかなと思っています。
一応基本的にはどちらも有料プランを使ったときのことを前提として書きますが、無料プランとの比較も書いておきます。
事前の情報収集
たぶん、登る山を決めたら、あるいは決めるためにどんなところか事前に情報を収集すると思います。やり方はいろいろとあると思いますが、昔なら、地図を買ってきたり、本を買ってきたりというのが一般的かと思います。山好きの友人に聞くというのもありですね。最近は、ネットで情報を収集する人も多いと思います。そういうのにも、Yamapやヤマレコのサイト、アプリは役に立ちます。私は、情報収集の段階では基本的にWEBサイトを見に行きます。その山に登った人が投稿してくれた記事が閲覧できるようになっています。サイトの閲覧性でいうとYamapの方が圧倒的に見やすいですね。山の名前で(それ以外の方法もありますが)検索すると、サムネイル式に写真とタイトルが表示され、日帰りなのかそうでないのかや行程の時間なども表示されて一目で見やすいです。なお、閲覧に関しては有料、無料の区別はありません。無料でもすべての記事を閲覧できます。ただし、ヤマレコに関してはGPXファイルのダウンロードは無料ではできません。ヤマレコは自分の立てた計画だろうが、他人の記録だろうがGPXファイルをダウンロードするためには有料会員にならないとできない仕組みになっています。
計画の立案
行くところが決まったら今度は登山計画の作成です。
これに関しては最近までヤマレコの圧勝でした。ヤマレコではWEBサイトでもアプリでも登山計画た立てることができ、基本的な登山道以外の道も計画に入れることができます。ただし、その場合はコースタイムが設定されていませんので、予定タイムを自分で記入する必要があります。
Yamapも最近になってようやくWEBサイトで登山計画を作成できるようになりました。ただし、こちらの方はあらかじめ地図に表示されている登山道以外は使えないようになっています。今後、登山道以外の道にも対応できる予定とのことですが、いつになるかは今のところ未定です。
また、登山計画を立てた後、登山届を出す必要がありますが、登山届の提出に関しても、ヤマレコはコンパスと連携していてコンパスに対応している自治体であればそのまま登山届の提出ができます。Yamapのほうも登山届を提出することができますが、対応している自治体の数がまだ少ないので、この点に関してもヤマレコの方が使い勝手良いです。Yamapでも計画を一旦ダウンロードして改めてコンパスにアップしてやればコンパスから登山届を提出することができますが、ひと手間多くかかります。
登山中の使い勝手
登山中はアプリを起動しておいて、位置情報をONにしておけば、現在地、これまでの軌跡を表示してくれて、どのあたりまで来ているか、予定ルートを外れていないかなどを確認することができます。2つのアプリの最も重要な機能はこの点だと思います。こういったアプリを使えばほぼ道迷いの心配はないと思います。遭難しないためには非常に重要な機能だと思います。
この点に関してはどちらもほぼ同じ機能です。予定ルートを外れたときの警告もどちらもあります。ただ、動作の細かいところはそれぞれちょっとくせがあります。その辺が好みが分かれるところかなとも思いますが。まず、Yamapですが、バックグラウンドで位置情報を収集しているのですが、軌跡の表示は行っていないようです。ですので、アプリを立ち上げたときにルートを引いていって現在地まで行って止まるという動作をします。また、地図は常に北を上に表示するノースアップと回転表示(自分の向いている方向を上にする)が選択できますが、ノースアップの時に端末の向きを表示しないので自分がいまどっちを向いているかを瞬時に判断することができません。ヤマレコの方はバックグラウンドで軌跡の表示を行っているようで、立ち上げたときにはすでにちゃんと軌跡が描かれています。
ヤマレコアプリでもノースアップと回転表示の選択が可能です。また、ヤマレコアプリでは一応、端末の向きを表示することができます。ただ、あまり見やすいとは言い難いので、無い方がすっきりするというようにも思います。この辺は好みが分かれるところかと思います。
また、ヤマレコの方は頻繁にアプリが喋ります。コースを外れてなくても今何時か標高は何mかなど定期的にしゃべってきます。この辺も好みが分かれるところなのかなと思います。
地図の見やすさについては、これも好みが分かれるところかなと思いますが、個人的にはヤマレコの方が見やすいと感じています。別にYamapの地図が見ずらいということもありません。情報量はヤマレコの地図の方が多いし、登山地図に近い感じになっているので、普段から登山地図に慣れ親しんでいる人にはヤマレコの地図の方が見やすく感じると思います。逆に、国土地理院の地図のように、地形に情報の力点が入っている地図を普段から使用している人にはYamapの地図の方が見やすいと感じるかもしれません。こちらの方がシンプルでごちゃごちゃといろいろな情報が記載されていません。
また、このブログでもたびたび書いていますが、ヤマレコのアプリは機種を選ぶ傾向が強いようです。これはAndroidに関する話で、iPhoneはApple社の一択なので機種依存性はほぼありませんので。Androidでは各社が基本のOSに味付けをしたOSを搭載しているため、その辺が悪さをするようです。私が使っているOPPOのReno11Aはものの見事にこれに当たってしまい、現在地がまともに表示されないという現象に悩まされました。これに関しては最後に詳しく書きます。
オフラインマップ
ちょっと順番が前後する感じになりましたが、両者ともにオフラインマップに対応しています。山などでは携帯の電波が入らないところも多く、オフラインでマップを見る機能は重要です。どちらもオフラインマップは使えますが、使い勝手はだいぶ違います。Yamapでは地図のエリアがあらかじめ決められており、この山に登るとなると、その山の入ったエリアの地図をダウンロードするという仕組みになっています。ちなみに、無料では地図のダウンロードは月に1枚までで保存できる上限は2枚までとなっています。昔はもっといっぱいダウンロードできたのですが、囲い込みが厳しくなってきたのか無料でできることがどんどん削られている印象です。
ヤマレコでは登山計画を立てるとルートの入っているエリアを都度ダウンロードする仕組みになっています。これも、好みと言えば好みという気もしますが、個人的にはヤマレコのやり方の方がなんとなく好きではあります。特に無料プランではYamapは1枚しかダウンロードできないので、例えば2枚の地図をまたがるルートに行きたいときはできないことになります。まあ、ヤマレコもYamapも無料プランは使ってもらうためのお試しの意味合いが強いので本格的に使うならどちらかの有料プランに入る必要があると思います。
その他の機能
ヤマレコではアプリを終了する時点で同時に下山通知を送信することができます。下山地点が電波が入らないところでは当然送れませんが、下山通知を送っていないと後からメールが来て催促されるので、この辺は結構良い機能だと思っています。
そのほか、Yamapにも、ヤマレコにも家族や友人などと位置情報を共有できるサービスがあります。Yamapでは見守り機能、ヤマレコではいまココという言い方をしています。
また、Yamapにはすれ違い通信という機能があります。個人的にはこの機能は結構好きな機能です。BluetoothをONにしておくと、Yamapを使っているユーザー同士すれ違っときにどのユーザーとすれ違ったのかを後で知ることができます。そして、そのユーザーが登山記録を投稿していると、その人がどんなルートを通っていたかなどを知ることができます。また、普段、どんな山に登っているかも知ることができます。ただし、アプリを起動しておいてなおかつBluetoothをONにしておく必要があります。ヤマレコメインで使っていると上にも書いたように無料プランだと地図が1枚/月しかダウンロードできないので、使いづらくなります。昔はもう少し制限が緩かったので、無料プランでずっと使っていて、このすれ違い通信で出会った人の記録を見るのを楽しみにしてたりしました。
あと、どちらのアプリもタブレットには対応していません。タブレットにインストールしようとするとどちらも拒否されてしまいました。WEBサイトとアプリでできることが異なるのでアプリをインストールした方がタブレットでの使い勝手が向上するのですが、アプリ開発の手間が増えてしまうので対応していないのではないかと思います。
総評
まあ、どちらもいい点、残念な点があり甲乙はつけがたいのですが、現時点では私はヤマレコのを主体に使っています。Yamapについては家に帰ってから記録をアップするという使い方をしています。理由は、登山計画の作成のしやすさ、登山届の提出のしやすさがヤマレコの方が優れているからです。登山中の使い勝手については私個人としてはどちらでも大差ないように感じています。ヤマレコの無料プランは登山計画の上限数が2件までとなっていて、ここがもう少し緩いとヤマレコを無料で使ってYamapを有料でという使い方になると思うのですが、一杯計画を立てて比較検討してとかできないですし、月に2回くらい山に登るのにそれぞれの計画が1件しか保存できないとなると非常に使い勝手が悪いので。そういう点ではヤマレコはソロで登山する人には向いているように思います。Yamapの方はコミュニティー重視というか、すれ違い通信という機能なんかもあるし、登山記録の閲覧性も高いし、そういう感じがします。ハイキングの延長線で登山を楽しむ人には使いやすいのかなという気がします。
ちなみに、トレランで使うならどっちかという話になると、やっぱり現状ではヤマレコかなという気がします。理由は、上にも書いたように、登山ルート以外でもルートが引けるという点とYamapのように地図をまたがってルートができても一回のダウンロードで済むということです。ちなみに、Yamapでは地図をまたがる場合は途中で地図を切り替える必要があります。これも地味にめんどくさいのでヤマレコが優れている点だと思います。
以上まとめるとこんな感じになります。
Yamap |
ヤマレコ |
|
|---|---|---|
登山記録の閲覧性 |
◎ |
△ |
登山計画 |
〇 |
◎ |
登山届の提出 |
△ |
〇 |
GPXのダウンロード |
◎ |
〇(無料では不可) |
GPXのアップロード |
× |
〇 |
下山通知 |
× |
〇 |
ルート外れ警告 |
〇 |
〇 |
機種依存性 |
〇? |
△ |
マップのダウンロード |
△ |
〇 |
タブレット対応 |
× |
× |
OPPO Reno11Aでのヤマレコアプリの現在地ずれに関して
最初にヤマレコアプリを使ったのは愛宕山にトレランに行った時でした。この時はOSがAndroid14でアプリのロックはかけない状態でした。
OSに関しては、Androidが12から13になった時に、自作の地図アプリが正常に動作しなくなるという痛い目にあったので、Android15へのアップデートが来ていたのですが、そのままの状態で使っていました。アプリのロックに関しては、なんやら表示が出たがよくわからないのでそのまま使ったという感じです。
その時のログです。
一見するとちゃんとログが取れています。しかし、使っているときは、頻繁にアプリが再起動していたらしく、登山を開始しますというアナウンスが頻繁に聞こえてきて、何やっているんだろうという風に思っていました。
その後、OPPOの端末では、バックグラウンドに入った時の省電力設定の問題でアプリが頻繁に止まるらしく、ロックを掛ける必要があるということを知り、その次に燕岳の登山でロックをかけて使ってみました。
その時のログがこれです。
ものの見事にGPS位置が飛び回っているし、位置情報も何回かしか取れていないということが判ります。この時は、予定ルートから外れましたというアナウンスがしょっちゅう聞こえてきました。
これならロック外した方がまだましと思って、次の槍ヶ岳登山の時はロックを外して使ってみました。そうすると更に症状が悪化してとんでもない事になりました。ちゃんと動いたのは最初のうちだけで、途中からあちこちに飛び回ってまるで使い物になりませんでした。
その後いろいろ検索したり、掲示板に質問したりして、OPPOユーザーの方の体験をを収集して、山旅ロガーを同時に起動するとよいとか、GPSの精度の設定でWiFiとBluetoothをOffにすると良いとかの意見がありました。
そこで、唐松岳の時はWiFiとBluetoothをOffにしてみましたが、改善されませんでした。
その次にOSのアップデートを試してみました。掲示板で質問したときに答えてくださった方がAndroid15で正常に動作すると言っておられたので試してみました。
Androidの開発者向けサイトを検索してみましたが、Android14と15でGPSやバックグラウンド動作に関する大きな変更はないようだったので、あまり期待せずにやってみましたが、何故かAndroid15にアップデートすると正常に動作するようになりました。ちなみに、アップデートすると自動的にロックがかかった状態になっていました(ロックがかかった状態が継続したという方が正しいかもしれませんが)。このまま、WiFiとBluetoothはOnにして、しまなみ海道ウルトラウォークの時に使ってみましたが、正常に動作していました。これはあくまで想像ですが、Android14と15の違いではなく、OPPOのColorOSのバージョンの違いによってヤマレコアプリの動作が変わったためかもしれないと思っています。ちなみに、自作の地図アプリはAndroid14でも15でも問題なく動作しました。
まとめると下の表のようになります。全部の事象を試したわけではないのでこうだという結論は出せませんが、OPPOのColorOS14には何らかの問題があったようです。ただ、Yamapのアプリや自作のアプリでも問題なく動作するのでヤマレコアプリだけ何故うまく動作しないかは謎です。また、結局山旅ロガーとの同時使用は試していません。いずれにしても、複数のGPSアプリを起動するのはバッテリー消費の問題で望ましくないので、あまりよい手段とは思いません。特に私の場合は、自作の地図アプリを併用するケースも多いので余計に使いたくない手段です。
| Android | BT/Wifi | ロック | 動作 |
| 14 | On | 無 | △ |
| 14 | On | 有 | × |
| 14 | off | 有 | × |
| 15 | On | 有 | 〇 |
念のためにもう一度説明しておきますが、表のBluetooth(BT)/WiFiのOn、OffはBluetoothやWifiそのもののOn/Offではなく、あくまでGPSの精度向上のためにGPSの衛星からの信号以外にBluetoothやWifiを併用するかしないかという設定の話です。
ちなみに、上に貼ったログの画面はヤマレコのサイトからHTML形式のタグをコピーして貼り付けています。ヤマレコではこういうブログに地図を貼るということが簡単にできますが、Yamapではできません。これも違いではあります。