東海自然歩道を行く(番外編)

東海自然歩道を少しずつ東の方に進んでいます。
前回、鞍馬の手前二ノ瀬から西大津まで行ってから約一年たってしまいました。コロナでなかなか思うように外出できないので、なかなか続きが実行できなくて滞っています。
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今回は、番外編として、実家に帰ったついでに奈良の支線という感じのところを少し行ってみました。
コロナで実家にもなかなか帰ることができなかったのですが、ワクチン接種も済んだことだし、親にそろそろ私物を片付けろと前々から言われていたので、荷物を整理するついでに、実家の近所の東海自然歩道を歩いてみました。
実家は宇陀市にあるので、コースは、まず、伊勢本街道を進み、途中で室生古道に入って室生寺まで行き、室生寺から東海自然歩道、途中ショートカットして、再び東海自然歩道に合流という感じのコースです。
夏の六甲全縦で体力なさを痛感させられたので、とにかく30㎞を歩き切るというのを今回のテーマにしました。また、練習を兼ねてポールを使ってみました。ザックはRaidlightの24Lのベスト。シューズはニュートンのBogo AT4。ズボンはモンベルのトレイルランナー、上は、モンベルのTシャツにMarmotの長袖シャツ。午後から天気が崩れて気温もさして上がらないという予報だったので、長袖、長ズボンといういでたち。
結局予報は当たらず、最後は暑くて長袖シャツを脱ぐ羽目に。結論から言うと半袖で十分だった。
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伊勢本街道を内牧、高井に向かう

実家のある宇陀市榛原は伊勢本街道が通っている。その昔お伊勢参りに向かった人たちはこの道を通ってお伊勢さんまでお参りに行っていた。今でも歩いてお伊勢さんまで行く人もいるらしい。
まずは、実家から伊勢本街道をめざす。
途中、天満神社という神社があった。実家のある所は天満台という住宅地なのだが、この神社が名前の由来だったのか?

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実家の近くにある天満神社。今回初めて前を通った。

天満神社を過ぎてしばらく行くと、美榛苑という施設の前に出る。ここは、温泉が出たということで作られた。日帰り入浴も、宿泊もできる。(まだ行ったことはないが)
美榛苑を過ぎてしばらく行くと大きな通りに出る。左折してトンネルを抜けると伊勢本街道(国道369号線)にでる。

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伊勢本街道の道標。結構あちこちにある。

しばらく行くと内牧地区に出る。このあたりも旧榛原町のエリアだ。歩いてくるのは当然初めて。

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内牧地区の案内看板

しばらく行くと、御井神社という立派な神社があった。伊勢本街道が賑わっていたころを偲ばせる感じがする。

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伊勢本街道沿いの御井神社

そして、またしばらく行くと大師爪書き不動尊というのがあった。弘法大師もここを通られたということか。

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大師爪書き不動尊

それにしても、この国道369号線は歩道はあるにはあるが、右になったり左になったりでその度に道路を横断しないといけないので結構歩きにくい。早く国道から離れたい。
そうこうしているうちにようやく高井地区までやってきた。ここで、伊勢本街道は国道369号線と別れてわき道に入る。

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高井地区で国道と別れて左のわき道に入る。
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高井地区の案内看板

室生古道を進む

高井地区に入ってすぐに、室生古道と伊勢本街道の分かれ道にでる。

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室生古道(左)と伊勢本街道(右)の分かれ道

ここからは室生古道を進む。

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室生古道の古い石碑

途中で仏隆寺というお寺の前を通る。彼岸花の名所ということで結構観光地化されている。しかし、彼岸花って実家のあたりでも一杯咲いていてたいして珍しくもないのにわざわざ見に来るようなものなのかな。中に入って見てないので何とも言えないけど。
仏隆寺のところで、道は左右に分かれる。大きな矢印で右と指示しているが、よく見ると小さな字で歩行者用の道は左と書いている。自分の地図でも左のルートになっていたので左へ進む。

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仏隆寺前の三叉路。歩行者は左の古道を進む

しばらくは舗装されていたが、すぐにこんな感じのトレイルになった。今日初めてのトレイル。

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室生古道は途中トレイル区間がある。

トレイル区間は結構すぐに終わって、唐戸峠のところで再び車道と合流。ここからは、室生寺に向かってひたすら下る。今日は全コースを歩くつもりだったが、道を確認しながら、あちこちで写真を撮っていたら、予定よりちょっと遅れ気味になったので、ポールはザックに取り付けて、下り区間だけ走る。今回歩いてみてわかったことは、写真を撮る枚数が増えるということ。普段走っているときと比べて3倍くらい写真を撮っていた。それだけゆっくりだといろいろなものが目に留まるということのようだ。
3㎞ほど下ると、腰折れ地蔵の前に出た。

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腰折れ地蔵。

なんでも、腰から下の病気に効くということなので、腰や膝の悪い自分としては、お賽銭を上げてお祈りしておいた。
腰折れ地蔵の前で道が2手に分かれ、左が室生寺、右がトレイルになっていて西光寺と書いてある。とりあえず、室生寺を目指しているし、自分の地図でも左になっているので左手の舗装路を行く。
ところがしばらく行くと西光寺の前に出てしまった。さっきの標識は何だったのだろう。近道だったのか?

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西光寺。立派な枝垂桜がある。

西光寺を過ぎてしばらく行くと、行く手に室生寺が見えた。しかし、国宝の三重塔は見えない。きっと山の中にあるからだろう。>

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遠くに室生寺が見える。

室生寺に下りていく途中でくの字にUターンするところがあった。標識が小さく危うく行きすぎそうになった。

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くの字にターンする

そしてしばらく行くと東海自然歩道に合流した。この道はオープンストリートマップに載ってなくてちょっとびっくり。

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期せずして、東海自然歩道に合流

ここをたどっていけば室生ダムの方に行けるのだが、室生寺の門前でよもぎ餅を買って帰る予定なので、東海自然歩道には行かず、室生寺の方に進む。
しばらく行くと室生寺の門前に出た。丁度バスが着いた所らしく、10人ほどの観光客がこちらに向かって歩いてくる。室生寺の門前もコロナのせいか閉まっているお店が多く、結構さびれた感じがする。幸い、目的のよもぎ餅屋さんは開いていた。無事、よもぎ餅を購入。(すいません写真撮り忘れました。お店は「もりもと」さんです。WEBで検索してみてください)

東海自然歩道を室生ダム方面へ

室生寺からは東海自然歩道を通って室生ダム方面に向かう。門前町を抜けて、室生山上公園へ向かうわき道に入る。しばらくすると東海自然歩道の道標が見えた。

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東海自然歩道に合流

しばらく行くと、カフェをやっている民宿の前に出た。

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民宿「むろう」。カフェもやっている

そろそろお昼でお腹も空いてきたのでどうしようかと思ったが、朝、コンビニでおにぎりを買ってきていたのでスルー。
しばらくは、民家の脇道のようなところを通る。>

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民家の脇道のようなところ。

そこを過ぎて更に登っていくと、室生山上公園芸術の森)に出た。ここもそこそこ人が居る。入場料がかかるのでここもスルー。

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室生山上公園

東海自然歩道は公園の脇を抜けるように続いている。きっと公園ができたときに公園脇を通るように道を付け替えたようだ。
公園を過ぎると道はトレイルになった。今日2度目のトレイル。しかし、このトレイルはとんでもなかった。苔の生えた石畳や石っころゴロゴロの道で、おまけに沢筋のすぐわきで水が染み出して濡れているので滑る滑る。それでもまだ登りはましな方だった。登り切ったところで、お昼にする。

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トレイルを登り切ったところ。

つくつく法師の鳴き声を聞きながらコンビニで買ってきたおにぎりをかじる。ここまで、ミニ羊羹一つと福豆の小さいのを一袋食べただけだったので結構お腹が空いた。
ここまでで約15㎞。全行程の丁度半分くらいだ。ほぼ休憩なしで来たので少し疲れが出始めていたが、お昼を食べて元気回復。しかし、ここからの下りが地獄だった。つるつる滑る地面に足を取られて足を滑らせたのは無数。こけたのは2度。2度目はかなり派手にこけて危うく怪我をするところだった。田中陽希さんが3百名山の旅の途中でこけて骨折したのと似た感じでこけてしまったので、こけた瞬間はやっちまったかと思ったが幸い、手と膝を打った以外はどうもなかった。それにしてもこんな滑る道、一般のハイカーが通ったらとっても危ないと思うが。

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苔と石畳で滑る道

まあ、石畳を全部引っぺがして木道に付け替えるわけにもいかないだろうからどうしようもないのかもしれないが、えらい目にあった。きっともう2度とこないと思う。
ようやくつるつる滑る道を抜けて、車道に合流した。

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車道との合流点にあった案内看板

車道をしばらく行くと、室生ダム方面への分岐に出た。本来の東海自然歩道はダムの方に行くのだが、ダムに行くとめちゃ遠回りになるので、室生口大野駅の方に向かう。

室生口大野から龍王ヶ淵へ

室生口大野駅の近くを通って丁度反対の山の方に登るようにな感じになる。ここからしばらくはまた登りが続く。しばらく行くと展望が開けた。

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龍王ヶ淵に向かう途中で振り返ったところ

しばらく行くと正定寺というお寺の前に出た。>

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正定寺。たぬきがでるのかな??

そこから下って、針のほうへ行く主要道を渡って、また登る。登っていくと龍王ヶ淵への分岐に出た。

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龍王ヶ淵への分岐

龍王ヶ淵には行く予定はなかったが、そろそろ休憩を取りたかったし、東屋が見えたので寄り道して休憩することにした。

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龍王ヶ淵

龍王ヶ淵は何の変哲もないただの池なんだけど、それでも何台か車が来て観光していた。ここで2時少し前、コンビニで買ったジャムパンを食べる。天気予報が外れて良い天気のままで暑くなってきたので長袖を脱ぐ。脱いだ服は荷物になるが、涼しくなってすっきりした。

再び東海自然歩道へ、そしてゴール

龍王ヶ淵まで結構上ったが、まだ登りは続く。次は戒場というところを目指す、ここまでがほぼ登りでそこから先は下り基調になる。
戒場までやってくると通称大和富士、額井岳が見えてきた。

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戒場

ようやく登り基調が終わって楽になる。しかし、ここで持ってきた水分が底をつく。今日は塩梅水を1Lの水に溶かして、ハイドレーションパックに入れて持ってきた。室生寺で確認したところ半分くらいしか減ってなかったので最後まで行けるだろうと思ったが甘かった。室生口大野で寄り道してでも水を買っておけばよかったと思ったが後の祭り。この辺りは山村でお店なんかないので自販機での補給は絶望的だ。天満台まで頑張るしかない。幸い下り基調になったので、何とかなりそうだ。
ようやく山辺の赤人の墓に到着。

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山辺赤人の墓

ここまで来れば天満台まではあと少し。赤人の墓からは天満台方面に下りていくトレイルがあるが、以前通ったときにえらく荒れていてやぶこぎをしないといけなかったので素直に舗装路を行く。しかし、水分は補給したい。どうせ実家に戻っても冷たい水はなさそうだから。一応東三丁目の住宅地の端に自販機が以前あったのを覚えている。いまもあるかどうかわからないが、他に団地内で自販機は見た記憶がないのでとりあえずそこを目指すことにする。当初の予定では十八神社まで行って天満台に下りる予定だったが、予定変更して手前で降りることにした。舗装路をしばらく行くと、通りの多い道に合流。ここを少し戻って、赤人の墓の下に出る。途中、公園があって見晴らしが良いということなので寄ってみた。

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公園からの見晴らし

たしかに良いことは良いが格別というほどでもない。寄り道したおかげで余計にのどが渇いた。
赤人の墓から降りてくる道をやり過ごして少し先を右に入る。しかし、ここも見た感じ結構荒れてそうだ。以前来たときはこんな感じではなかったのにと思いつつ進むと、笹薮が現れ、蜘蛛の巣だらけ。一応舗装された道なのだが、通る人(車)がなくすっかり荒れてしまったようだ。しばらく格闘して、ようやく人家のある所に出た。ここまで来れば安心。団地の入り口に向かうと、昔と同じく自販機があった。水を買ってがぶ飲みする。いやーおいしい。
団地の中を歩いて、実家に帰った。最後すこし近道をしたので、距離は29㎞ちょっとだった。まあ、たまには普段いかないところをいくのもいいもんだと思った。しかし、室生寺からの東海自然歩道はもう2度と行かない。
実家に帰って、買ってきたよもぎ餅をおいしくいただきました。運動した後の甘いものは格別です。

9/26 追記: 地図をアップしました。実家の周辺はカットしています。